スキル標準ユーザー協会(旧ITSSユーザー協会)から、簡単に企業導入が果たせる仕組みが提供される予定です。その名称は「Fast Track ITSS」。スキル標準ユーザー協会が提供している戦略スキル管理ツール「SSI-ITSS」に搭載されて、しかも1年間無償提供されます。 費用や人での問題で、ITSSの導入に二の足を踏んでいた企業に朗報です!
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怖くて踏み出せない? |
138話でも紹介したように、IPAより「ITスキル標準 活用の手引き」、「ITスキル標準 導入プロセスの実証実験報告書」が公表されています。 実証実験は、活用の手引きで示されている手順に従って導入しており、これから本格導入をお考えの企業にはうってつけの内容です。
この不況下だからこそ、企業にとってのTo Be組織機能や、人材モデルを明らかにするにはいいチャンスだと、踏み出す企業も思いのほか多いようです。 しかしながら、この手順を使っての本格導入に踏み切るには、時間とコストがかかるのは、やむをえないところです。企業として決断する必要のあるものです。
何とかもう少し簡易な方法で、ITSSの主旨を違えず企業導入ができないものかと、望む声も多くあります。 たとえば、ITSSに取組んでうまく行っている企業は、大手だけでは無いかという心配もあります。また、ITSSやUISSを使いこなせる「SSI-ITSS」は、大変評価の高いスキル管理ツールですが、ASP使用、もしくはパッケージ購入に関しての費用が発生します。使いたいのだが失敗が怖い、往々にしてそういう雰囲気も感じられます。 スキル標準ユーザー協会では、これらの状況を踏まえて今夏に「Fast Track ITSS」なるものを提供する予定です。 |
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「Fast Track ITSS」とは? |
公表済みの「実証実験報告書」では、次の3つのパターンが提示されています。
・地方データセンターモデル ・地方情報システム子会社モデル ・小規模SIerモデル
今年度も実証実験が続けられると、新たなパターンも登場するでしょうが、この3パターンを当面のテンプレートとして使用します。 報告書に書かれているとおり、実証実験には「SSI-ITSS」が採用されています。移行措置も必要なく、すんなりテンプレートを搭載できることは言うまでもありません。
通常の導入手順は、「要求分析」→「活動領域分析」→「機能分析」と進めますが、「Fast Track ITSS」の場合は、実証されたテンプレートにつなげるための手順のみが存在します。テンプレートが選定されると、キャリアフレームワークや各種定義コンテンツがセットとなって、SSI-ITSSに搭載されているというものです。
企業への合致度は50〜60%と踏んでいますが、その後ツール機能を使ってキャリアフレームワークや人材モデルの変更、スキル定義など各種コンテンツの修正など、ツールの基本機能の使用は可能です。
もちろん、ITSSキャリアフレームワークも標準搭載されていて、3つのパターンと併用できることは、言うまでもありません。 |
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スキル標準ユーザー協会(SSUG)のサービス |
詳しくは近々スキル標準ユーザー協会のHPで発表されますので、注目していただきたいと思いますが、サービスの概略は次の通りです。
■「SSI-ITSS」無償提供 ・対象は会員企業限定 ・ASP環境の1年間の利用 (※200名まで、超える分は有償) ・操作ガイド(管理者、マネージャ、一般) ・研究員による技術サポート(メール) 9:00-17:00、ツール関連のみ、コンテンツに関しては対象外 ・ツールの基本機能のみサポ−ト
■有償提供(オプションではなく必須、価格は10万円) 初期設定(推定工数4時間程度) ・導入企業へのヒアリング、対象領域の確認 ・組織情報、社員情報の流し込み ・企業フレームワークとスキルの設定
また、スキル標準ユーザー協会にて「ITSS導入ワークショップ」(6日間)が用意されています。これを受ければさらに完璧になります。3社〜5社限定ですので、早めに以下をチェックしてください。
これを機会に、是非取り組んでみましょう! |
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▲▽ 関連サイト ▲▽
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・ ITSS導入ワークショップ
・ 第138話:活用視点を重要視するITSSへ!
・ 「ITスキル標準 活用の手引き」
・ 「ITスキル標準 導入プロセスの実証実験報告書」
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登録:2009-05-19 11:30:14
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