IPAにて「中小企業におけるIT人材育成強化事業」が公募されていましたが、このたび財団法人にいがた産業創造機構(NICO)が落札しました。弊社も札幌に引き続き、コンサルティング担当で協力しています。 今回は、その模様やIPAの今後のプランなどをお伝えします。
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活用に一歩も二歩も踏み込むIPA |
コラムでも何度かお伝えしていますが、最近のIPAの活動には目を見張るものがあります。ここまで活用に踏み込むのは画期的で、感動すら覚えます。
昨年度は、札幌で地元企業3社を対象に、ITSS導入実証実験を実施し報告書が公表され、同時に活用の手引きも公表されました。これら内容は、今まで無かったITSSの活用に思い切り踏み込んだ内容になっています。 出典:IPA ITスキル標準センター
中小企業用テンプレートも4種類定義され、地域IT企業にもぐっと使いやすい状況ができてきました。
今回は、場所を変えて新潟での実施で、先回に引き続き弊社もコンサルティングで参加しています。 地元有力IT企業4社が、実証実験に参加されており、先日Kickoff&第1回ワークショップを実施しました。顔合わせの意味もあり、各社代表取締役や役員の方々も参加されて、前途洋々のスタートとなりました。
スケジュールは、6回のワークショップを9月中ごろまでに終え、スキルデータ分析や報告書の作成の終了を11月末に予定しています。 今回の実証実験で、何パターンのテンプレートが追加されるか大変楽しみです。
IPAから報告書が公表された時点で、内容を詳しく解説するタイミングを設けるつもりです。 |
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ITSS活用に関するIPAの今後の活動予定 |
筆者の個人的主観で言うと、ITSSを気にしながら手を付けられていなかった企業は、長い間勉強ばかりしてきたという感じがします。特に地域の企業はそれが顕著で、何年間も研究会と称して勉強を続けてきました。
いくら勉強しても前に進むのは難しい、経営戦略や事業計画を基に導入すべきだという考えは分かるが、一体ITSSをどう捉えればいいのか分からな 出典:IPA ITスキル標準センター い、というのが実感でしょう。
この状態がもう少し続けば、各企業は完全にITSS導入をあきらめてしまう状況になりかねない、ギリギリところに来ていたと考えられます。
この図にあるような活用のPDCAが、確実に廻り始めています。 ITSSやUISSを、ともすれば「作品化」する道を突き進んでいたように見えていたIPAの活動が、大きく活用視点に重点が置かれるようになり、足踏みしていた多くの企業の活用を促す流れになりつつあります。
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Fast Track ITSS |
この流れをさらに具体化すべくスキル標準ユーザー協会が、先のテンプレートを搭載したスキル管理の仕組みの提供を開始しました。会員企業は1年間無償で利用できるという画期的な内容です。
まずやってみようと、スキル診断に手を出した企業は、真剣であればあるほど、次の手が打てず悩み深き状況に陥っています。
そうは言ってもコンサルを受けるほど資金に余裕は無い、はたしてどうしたものか・・・。 このように悩まれている人材育成、人材開発の責任者、及び推進者の方々は、まずは、IPAの「活用の手引き」、「実証実験報告書」を熟読して、今後どのように進めばいいかのイメージを固めてください。そして使命感をお持ちなら、今一度チャレンジしてもいいのではないでしょうか。
恐れることはありません、もう環境は整っています。 |
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▲▽ 関連サイト ▲▽
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・ Fast Track ITSS
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登録:2009-07-26 10:02:59
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