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コラム
第71話:ITSS V2概説
 ITSS V2についての反響があまりにも大きいので、その構造や利点を再度まとめておきます。単に理解したで終わらず、活用に是非一歩踏み出してください。
ITSS V2の基本思想
 ITSS V2の基本思想は次の6点です。

・基本構造の明確化
 −キャリア編とスキル編として構造を明確化
 −スキル編では、一覧的な資料として「スキルディクショナリ」を新設
・ドキュメント構成の体系化
 −ISO等の国際標準を参照し、体系的に整理
・評価基準の明確化
 −達成度指標の位置づけを各レベルのエントリ基準として明確化
 −理解を深めるための様式記述の変更、及び実績回数の明記など、内容の充実
・専門分野の見直し
 −ITアーキテクト、プロジェクト・マネジメント、及びオペレーション職種の専門分野を再定義
・改訂の定期化
・その他
 −概要における解説内容、及びスキル項目及び知識項目の充実
ITSS V2の構造
 旧バージョンは、日本語文章の塊りというイメージで分かりづらい面がありましたが、V2は目的毎に分類された構造体に大きく進化しています。

・ITSSキャリアフレームワーク
 →職種専門分野視点
・達成度指標定義
 →仕事の成果を評価するための指標(スキルではない)
・スキル熟達度定義
 →仕事をするためのITスキル定義(職種専門分野毎)
・スキルディクショナリ
 →仕事をするためのITスキル定義、知識定義(スキル領域分類)
・研修ロードマップ
 →ITSSキャリアフレームワークにおけるトレーニングの位置づけ

 旧バージョンでは、スキル熟達度と達成度指標が、双方ともスキルだと誤解されることが多かったのですが、V2ではその辺りが明確に定義されています。
スキルディクショナリ
 ここでは、V2から追加されたスキルディクショナリについて説明しましょう。
スキル領域の中にのみスキルが定義されていますが、旧バージョンではスキル領域の全体像が定義されていませんでした。つまり、職種専門分野ごとにスキル領域の分類があり、その中にスキル定義が存在したので、職種専門分野の視点からしかスキル定義群をみることができなかったということです。
 スキルディクショナリはスキル領域全体を表現し、スキル定義群を分類してあるというイメージで捉えると分かりやすいと考えます。しかも、それぞれに必要な知識が見れるようになっているので、全体をつなぐための役割を担っています。
 この構造化ができたことによって、旧バージョンのような単一の視点だけではなく、様々な視点からITSS V2を見ることが可能になりました。また同様に、ITSSの今後のメンテナンスが、飛躍的に容易になったことで、さらなる改善が期待できます。
中小企業、地方でも使いやすくなった訳
 旧バージョンでは、使いづらい理由が色々存在しました。特に達成度指標の定義内容は、中小企業や地方では使いづらいとされていました。その中でもプロジェクトの金額など規模観の数値部分が不評でした。
 V2では、条件として組み合わせることが可能となっており、規模が小さくとも、複雑度や回数などでカバーできる仕組みになっています。

・タスク特性をプロフェッショナル貢献に名称変更し、内容も専門分野での貢献を評価。
・説明文形式から箇条書き方式への変更。
・サイズが比較的小さくても、複雑の度合いが高ければ評価される要件の新設。組み合わせ方式への変更。
▲▽ 関連サイト ▲▽
9月20日出版「ITSS V2の分かる本」
登録:2011-01-30 15:47:28
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