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コラム
第211話:CCSFの活用方法 〜その8 企業導入における機能分析/To Beタスクモデルの策定
 少し間が空いてしまいましたが、CCSFを活用したスキル標準の企業導入について、先に進めていきたいと思います。
 今回は企業でのスキル標準活用にとって、最も重要なTo Beタスクモデルの策定について話します。
To Beタスクモデル策定のための組織機能検証
 先回は、「To Beタスクモデル策定」につなげるための「組織機能検証」のお話をしました。
 そのポイントは次の通りです。

・要求モデルで示した将来あるべき姿を念頭に置き、自社タスクモデル(To Beタスクモデル)の策定を見据えた第一歩である
・CCSFタスクモデルを基に、現組織での実施状況をチェックする
・将来なくすタスクであっても、現状実施していれば残す
・現在実施できていないタスクであっても、将来必要であれば残す

 組織の評価をするわけではないので、気を付けてチェックすることが必要です。
また、上記のように将来あるべき姿について、要求モデルで明確にしたはずなので、チェックする方は、それを念頭に置いて実施することになります。
To Beタスクモデルの考え方
クリックすると拡大  To Beタスクモデルを策定するために、CCSFのタスクモデルの範囲は広いので、基本的に必要ないものを削除していくという流れとなります。ただし、必要ないかどうかわからないものは、削除対象としないことを前提とします。

 要求モデル、現行の業務プロセス、組織図、業務分掌規程、および組織機能検証結果や組織責任者からのヒアリングなどをもとに、自社タスク定義(To Be)を明らかにすることになります。

 ここで重要なポイントは「As Isを含んだTo Be」とすることです。たとえば、現在実施しているタスクではあるが、将来アウトソースするので必要なくなる、といった場合は、そのタスクを残しておくということです。

 もう一つ重要なのは、タスクの粒度や名称について熟慮されているか、という点です。CCSFのタスクモデルは、SLCP・ITSSやUISSから持ってきていますので、PMBOK、ITILなどの要素がふんだんに入っています。このような標準化されているものを使うか、以前から社内で使用してきたものにするか、あるいはものによるかということを自社の方針として明確にする必要があります。

 組織力や企業力は、ITSSの職種・レベルで何人いるかという個人視点の方法では、明らかにはなりません。タスクと能力の充足度という組織視点が必要です。

 ですから、スキル標準の企業活用は、タスクという観点なしでは考えにくいということです。

  〜つづく
登録:2013-05-20 14:18:32
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