経済産業省の産業構造審議会・人材育成ワーキングでも、融合人材について議論がされました。また、現在進行中の内閣官房の議論でも、次世代のIT人材が注目されています。注目のプロデューサを深堀りします。
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教育の対象となる知識項目 |
先回までプロデューサの必要性、および人材像概要について述べてきました。今回は、育成観点から、必要な知識能力について定義してみたいと思います。
図のように、IT関連能力、事業創造能力、その他基本能力の3つに分類されます。 |
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プロデューサのIT関連能力 |
最初の分類「IT関連能力」については、次のように定義できます。
○情報開発基礎力 ITを活用してサービスを提供する際に要求されるシステム、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェア、情報セキュリティ等を検討し、具体化するために、一人前を目指す(独り立ちできる)IT専門家が保有しているべき基礎的な能力
○システム基盤開発力 ITを活用してサービスを提供する際に要求されるシステム、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェア、情報セキュリティ等を検討し、具体化するために、システム基盤の企画・構築・整備、維持等に関する業務を遂行できる能力
○ソフトウェア開発力 ITを活用してサービスを提供する際に要求されるシステム、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェア、情報セキュリティ等を検討し、具体化するために、特に、ソフトウェア(注)の企画・設計・開発・導入、プロジェクトの推進等に関する業務を遂行できる能力
○情報サービス実用化力・提供力 ITを活用してサービスを提供する際に要求されるシステム、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェア、情報セキュリティ等を検討し、具体化するために、顧客や市場等の要求を先取りし、IT製品開発等も含むITサービスを企画・設計・構築・導入、継続的提供(サービスマネジメント)、普及、効果の発現、サービス改善等に関する業務を遂行できる能力 |
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事業創造能力 |
事業想像力については、以下のように定義できます。
○既存の価値観にとらわれない自由な思考力・発想力 既存の価値観や文化・慣習等にとらわれず、自由な視点から柔軟に思考・発想することができる。
○多様性や異なる価値観に対する受容性・理解力 自身にとって馴染みのない領域における顧客やユーザーの価値観や文化・慣習等を偏りのない公平な姿勢で受容し、適切に理解できる。 (グローバルな観点での異文化を含む。)
○社会的課題や業務課題に対する問題意識 社会における一般的な課題に対して興味や問題意識を有している。 併せて、自身が関係する事業や業務に対する高い問題意識を有している。
○現状変革・貢献志向 現状や今の社会を変革・改善し、それによって貢献したいという意欲を有している。
○協業・連携志向 必要に応じて柔軟に他者/他社と効果的な協業・連携関係を築きたいという意欲を有している。
○未来ビジョン構築力 今後目指すべき未来ビジョンや理想像を明確かつ具体的に描くことができる。 |
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プロデューサBOKの基本的な考え方 |
育成や効率的な作業を進めるために、PMBOK、ITIL、BABOKなど多くのBOK(Body Of Knowledge)が提供されています。 新しい概念であるプロデューサの基本な考え方をBOKにまとめてみると、図のようになります。
〜その5につづく |
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登録:2014-06-12 15:12:37
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