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コラム
第226話:ついに公表されたスキル標準の最終形「iコンピテンシ・ディクショナリ」! 〜その2
 7月31日にIPAから公表された「iコンピテンシ・ディクショナリ」は、スキル標準の最新版であり最終形です。今後、略称として「iCD」と呼びます。
 前回はiCDの概要について説明しました。今回から、構造、および活用法について解説していきます。その1から読んでいけば新しいソリューションを完全に理解することができます。
タスク、スキルと成果
クリックすると拡大  iCDはタスクディクショナリとスキルディクショナリの二本柱で構成されています。図は、ビジネス成果を出す前提において、タスクとスキルがどのように関係するかを示しています。

 タスクディクショナリは、経営戦略や事業計画を推進するために必要なタスク群で構成されています。以前から「iCDの企業活用の主体はタスク」であることを、キーワードとして繰り返し述べてきました。企業や組織の視点で活用を考える場合は、To Beのタスク構成を求めることが、企業戦略や事業計画実現のためのスタートとなります。もし、人材像やスキルから取り掛かれば、企業の考えを入れることが難しいからです。

 一方のスキルディクショナリは、単独で成り立つ考えで構築されており、タスクの影響を受けることはありません。内部構造としてIT専門スキルとITヒューマンスキルに分類されています。さらに、タスクとスキルは緩やかな連携をするように紐づけられています。それぞれが独立して成り立ちながら連携しているという、今後の改善活動にうってつけであり、企業活用でのインテグレーションに適したコンポーネント構成になったということです。

 図では、ビジネスを推進する、つまりタスクを実行するとビジネス成果につながり、そのためにはどのようなスキルが必要か明らかになります。タスク実行後はさらにスキルに磨きがかかるというサイクルになると考えられます。さらにスキルをつけるためには、どのようなトレーニングが適しているかも関係づけることができ、人材育成の効率化につながります。

 前バージョンであるCCSFでは、スキルディクショナリが明確に独立していなかったことから、タスクとトレーニングを結びつけるイメージとなり、複雑な構成になることが否めませんでした。iCDでは、特定のタスクをどのくらい実行できるかを評価でき、さらにその評価度合いを上げるためには、どのようなスキルを磨くことが必要か明らかにすることができます。その上で、スキルアップのためのトレーニングにも紐づけられるので、より現実度が増すことにもなり、活用の効果も向上します。
タスクディクショナリの構造
タスクディクショナリは、次の3つのコンポーネントで構成されています。

・タスク一覧
 メインコンテンツであり、企業活用時に取捨選択してTo Beタスク構成を構築する
 ために活用。組織、個人に求められる機能や役割を4階層のモデルで整理、体系化
したもの。
・タスクフレームワーク
 タスクディクショナリの把握と保守(タスク追加・更新時の整理)のために活用。
・タスクプロフィール
 タスクディクショナリの把握と活用(タスクの選択、役割の定義等)のために活用。
 ビジネスモデル、業態、開発手法等の観点で、必要なタスクセットをモデル化。

 タスクディクショナリは、CCSFをベースに、SLCP2013、COBIT5、ESPR2.0、ITILV3、CRISP-DMなどを参照し、多くの企業での活用に耐えるように、網羅的なタスクが用意されています。

 言い方を変えると、そのまま使ってしまうと広すぎ、深すぎという幅広いタスク群で構成されています。

タスク一覧
クリックすると拡大  企業や組織のビジネス遂行にかかわる主要プロセスが、大・中・省分類、および評価項目の4階層で整理されています。

 また第4階層の評価項目は、組織構成員個人がタスク遂行実績を評価するための項目です。一般的にはスキルチェックという言葉をよく使いますが、企業のビジネスで必要なのは、どのようなスキルを持っているかではなく、タスクを遂行できるかどうかの優先順位が高く、スキルの保有ではなくタスクを評価項目として定義しているのは理に適っています。
タスクフレームワーク
クリックすると拡大  タスクフレームワークは、タスク一覧の大分類の項目を企業活動に沿ってうまく整理したもので、タスク構成の全体像を俯瞰することができます。
タスクプロフィール
クリックすると拡大  タスクプロフィールは、ビジネスモデル、業態、開発手法等の観点で、必要なタスクセットをモデル化したものです。
次のように用途と目的によって分類されています。

@タスク理解、識別
  業務、システム種別、開発方式等、タスクの種類や特性をあらわす属性情報。
  各タスクの意味を理解し、識別するためのもの。
A用途別 
  ・ビジネスタイプ別
   ビジネスタイプ別のタスクセット。
   自社の業態に最も近いタスクセットをもとに、活用するタスク領域の見当をつけるためのもの。 
 ・新人材像別
  新しいビジネスに対応する新しい人材像モデルに必要なタスクセット。
 ・役割別
  ビジネスの役割分担の例を示すタスクセット。
登録:2014-08-31 14:05:43
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