スキルスタンダード研究所は、各業界へのスキル標準の活用・推進、プロフェッショナル人材育成に向けたコンサルティングサービスを提供します。
ITスキルスタンダード研究所
スキルスタンダード研究所についてニュースサービスドキュメントコラムお問い合わせ
コラム
第246話:MBOと成果主義 〜その1
 DXのためのiCD&ITSS+の活用も大事ですが、今回はそのベースとなるところのお話しをさせていただきます。
 日本企業で多用されている成果主義、MBO(Management By Objectives thru/and Self control)は、誤解されている場合があります。成果主義の考え方、さらにキャリアデザインとの関係、「リーダ」についてなど、理解するための重要事項を整理してみました。
MBOの概念
 MBOを業績評価(賞与対象)として使っている企業は多いようです。一方でMBOとは「Management By Objectives」の略であり、本来は後ろに「and/thru Self Control」が付くのをご存知ない方も多くいます。仮に知っていても、MBOとは「期初に年間目標を出して、期末にその達成率で評価すること」とだけ考えている方が多いと言えます。
 一方、キャリアデザインは将来自分がどうなりたいかGOALを思い描き、そのために何をしていけばいいかを計画実行していくことです。PDCAを回していかなければなりません。MBOはその中の一番短期のサイクルとして位置づく必要があるのです。1年1年で評価されて終わってしまうような途切れた考えではなくて、次の1年に、さらに次の1年に、また将来のキャリアにつながっていく必要があるのです。
職務等級制度と職能資格制度
 MBOを語る上で避けて通れないのが、職務等級制度と職能資格制度です。
アメリカの場合は、職務等級制度という日本とは全く異なった考えを持って進んできました。誰にというよりポジションにお金を支払うという考え方です。これは人種問題という避けて通れない課題から出た考えです。
 それに対し、日本企業は年功序列の考え方をベースに発展してきました。その後、ポジションが減少する傾向が顕著で、年功序列は守りながら能力が上がると昇給し、モチベーションを維持するという職能資格制度を取ってきました。これらは、いわば上昇指向を前提とした考え方です。しかし、あまりうまく行かず、コンピテンシー評価や成果主義に走ったと言えます。
 現在、上昇指向で競争を望む人は少ない状況ですが、このような上昇指向をベースとした制度、キャリアパスがまだまだ多い現状でしょう。
MBOを進める上での条件
 MBOを進める上での条件は次の通りです。

・企業と個人はWin−Winの関係でなくてはならない
・企業ニーズと個人ニーズの擦り合わせである
・仕事を通して一人一人を成長させるという理念
・MBOとキャリア開発は連動していなくてはならない
・MBOは評価制度ではなく、自己実現が入っていないと意味が無い

目標設定に関しては次の点を考慮する必要があります。

・努力すれば達成可能なもの
・現実的なもの
・期間や時期を明確に
・修正が可能なこと

 MBOサイクルと仕事のサイクルをいかに連動させるかは課題ですが、次の点に注意しバランスをとりながら進めることが重要だと言えます。

・評価サイクルと育成サイクルの連動
・キャリアプランと育成サイクルの連動
・対全プロセスとMBOプロセス
・対結果(業績評価)とMBOプロセス

 評価に際しては、目標に対しての絶対評価、および目標設定の段階で貢献度を定義(Aの80%達成>Bの100%達成など)し、客観的評価や測定をこころがけ、納得性、公開性、公正性を守っていくことが重要です。

さらに、Action Planはあくまで、Self Control主体に考え、実行不可能になった場合の代替案も必要でしょう。また自分自身、およびリーダの遂行責任、結果責任も明確にしておくことが大切です。
 MBOがうまく機能しない原因は、コミュニケーション・スキルの欠如が多いと考えられます。特にリーダと呼ばれる人材は、企業の目標達成のために大変重要な位置づけですが、部下を評価する場面でも能力が厳しく問われます。この問題は最近取り上げられることも多く、コミュニケーション・スキル、マネジメント・スキルの研鑽に力を入れる企業が増えてきました。

 〜その2につづく
登録:2019-07-05 20:32:46
 サイトの利用について | プライバシーポリシー | 情報資産管理方針 |
トップページへ戻る